Harassmentカスタマーハラスメント基本方針

1.はじめに

当社は、お客様に心からご満足いただける商品・サービスの提供および高品質な施工を目指し、日々真摯に取り組んでおります。そのために、お客様や地域社会の皆様からいただくご意見やご要望を大切に受け止め、信頼にお応えすることを最も重要な使命の一つと考えています。

一方で、一部のお客様や近隣住民等による従業員(当社で就業する派遣社員、フリーランス・個人事業主、協力会社・パートナー企業の社員等を含みます)の人格を否定する言動、威圧的な要求、現場での暴力やセクシュアルハラスメント等、いわゆる「カスタマーハラスメント」は、従業員の尊厳を傷つけ、安全で健全な職場・作業環境を脅かす深刻な問題です。こうした状況を踏まえ、法改正によって事業主に課された「従業員をカスタマーハラスメントから守るための雇用管理上の措置義務」を、当社は果たすべき重要な社会的責務と受け止めております。

当社は、この社会的責務を果たすとともに、すべての従業員および現場関係者が心身ともに健康で、尊厳を保ちながら安心して働ける環境を確保することを目的として本方針を定めます。従業員一人ひとりが安心して力を発揮できることで、お客様に対してより良い施工・サービスを提供できると考えています。

なお、本方針は、お客様や近隣の皆様からの正当なご意見・ご要望、施工・サービスへの建設的なご指摘を拒むものではありません。当社はお客様等の権利を尊重し、誠心誠意対応いたします。その上で、カスタマーハラスメントに対しては、従業員個人の問題とせず、会社として組織的かつ毅然と対応してまいります。

また、当社は、当社の従業員がお客様やお取引先様の従業員の皆様に対してハラスメント行為を行うことのないよう、教育・研修を徹底し、すべての関係者の皆様と健全な関係を築いてまいります。

2.お客様・近隣の皆様の正当な権利の尊重

当社は、本方針の運用にあたり、お客様および地域住民の皆様の正当な権利を不当に損なうことのないよう最大限配慮します。当社の至らない点が不満を招く一因となり得ることを認識し、施工・サービスに関するご意見やご要望は、業務改善や安全対策の強化に繋がる貴重なものとして真摯に受け止め、適切かつ迅速な対応に努めます。

また、消費者基本法や障害者差別解消法、認知症基本法等の趣旨に基づき、多様なお客様の権利や特性を踏まえた対応を行います。当社は、すべてのお客様・地域社会の皆様に安心していただけるよう、継続的な体制整備と改善に取り組んでまいります。

3.お客様・近隣の皆様へのお願い

当社は、すべてのお客様および近隣住民・お取引先様の皆様と良好な信頼関係を築き、安全で質の高い施工・サービスの提供に誠心誠意努めております。この関係をより良いものとして維持するため、皆様におかれましても、当社の従業員および施工現場で働くすべての関係者一人ひとりの人格を尊重し、その言動にご配慮いただけますよう、心よりお願い申し上げます。

それでもなお、お客様や近隣住民等の言動が当社の定めるカスタマーハラスメントに該当すると判断した場合には、従業員の尊厳と安全な作業環境を守るため、必要に応じて以下のような措置を段階的に、又は状況に応じて講じる場合がございます。

  • 事実確認のための録音・録画、および現場防犯カメラ映像等の確認
  • ハラスメント行為の中止のお願い及び警告(警告文の発出を含む)
  • 商品・サービスの提供、進行中の商談、または施工・作業の一時中止
  • 本社、営業所、現場事務所および施工現場からの退去要請・立ち入り禁止措置
  • 悪質な場合や危険・不法侵入等を伴う場合の警察への通報
  • 弁護士等への相談の上での法的措置

当社は、すべてのお客様に公平で質の高いサービスを提供し、安全な施工環境を維持するため、従業員とお客様の双方にとって健全な事業環境の維持に努めてまいります。何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。

4.当社におけるカスタマーハラスメント

当社におけるカスタマーハラスメントとは、労働施策総合推進法及び厚生労働省の指針の内容に基づき、以下の3つの要素をすべて満たす言動を指します。

【カスタマーハラスメントの3要素】

・お客様(施主・発注者様、今後利用可能性がある方、ご利用者のご家族、工事現場周辺の近隣住民・地権者様、お取引先様、その他関係者を含みます)から行われること
・社会通念上許容される範囲を超えた言動であること
・それらにより、従業員の就業環境(施工現場・現場事務所・営業所等を含む)が害されること

◆ 定義の考え方

「社会通念上許容される範囲を超えた言動」とは、要求内容に妥当性がない場合や、その伝え方・手段・態様が社会常識から見て不適切な場合を指します。たとえ要求内容(騒音や振動への不満等)に一定の理由があったとしても、暴言や威圧的な態度、長時間の拘束、執拗な接触、施工現場への侵入や不当な作業停止要求、SNSへの投稿等、行き過ぎた手段であれば該当します。

また、「従業員の就業環境が害されること」とは、そうした言動によって従業員・作業員が身体的又は精神的に苦痛を受け、本来の力を安心して発揮できなくなる状態をいいます。この判断は「社会一般の平均的な労働者がどう感じるか」を基準とし、一度の行為であっても強い苦痛を与え、即座に就業環境を悪化させる場合にはカスタマーハラスメントにあたります。

5.具体的なカスタマーハラスメント行為

以下に挙げる言動は、当社の定めるカスタマーハラスメントに該当する可能性があります。ただし、これは例示でありこれらに限定されません。個別の事案については前章の定義に基づき総合的に判断します。

(1)要求の内容が妥当性を欠く言動
  • 当社の提供する施工・商品・サービスに瑕疵や過失が認められない場合での、不当な金銭補償や無償工事・仕様変更の要求
  • 法令や基準等を遵守し、適切な防音・安全対策を行っているにもかかわらず、正当な理由なく著しく不当な工事中止、工期延長、損害賠償等を要求すること
  • 要求の内容が、当社の事業・施工内容とは関係がない場合(性的な要求、従業員のプライバシーに関わる要求等)
(2)要求を実現するための手段・態様が不相当な言動
  • 身体的な攻撃:殴る、蹴る、物を投げつける、唾を吐きかける等の暴行・傷害行為、施工現場への不法侵入、危険区域での作業員への嫌がらせ行為
  • 精神的な攻撃:脅迫、名誉毀損、侮辱、人格を否定するような暴言、多数の前で名誉を傷つける言動、アウティング強要、SNS等への悪評投稿をほのめかす脅し
  • 威圧的な言動:大声を出す、机や重機等を叩く、従業員・作業員を恫喝・睨みつける行為、反社会的な言動を行うこと
  • 拘束的な行動:正当な理由なく、営業所や現場事務所に長時間居座る、作業現場からの退去命令に従わない、電話を継続する等
  • 執拗な言動:合理的な理由なく同じ要求やクレームを何度も繰り返す、現場作業の不当・継続的な妨害、話のすり替えや揚げ足取り
  • 土下座・過度な謝罪の要求:正当な理由なく土下座や、従業員の自宅等への謝罪訪問を要求すること
  • 差別的・性的な言動:人種、国籍、性別等に関する差別的発言、わいせつな言動やつきまとい行為
  • 個人への攻撃・プライバシー侵害:盗撮・勝手な録音、氏名や顔写真、プライベートな情報を本人許可なくSNSやインターネット等へ投稿すること
(3)要求内容の妥当性に照らして、手段・態様が不相当な言動
  • 施工・サービスの瑕疵の程度に比して、社会通念上、著しく高額な金銭補償や過度な無償対応を要求すること
  • 「法律や工法を変えろ」等、当社および現場担当者には対応不可能な要求を行うこと
  • 微細な事象に対して、過度かつ不相当な謝罪を要求すること

6.カスタマーハラスメントへの対応

当社は、カスタマーハラスメントが発生した際、何よりも従業員および現場関係者の安全と尊厳を守ることを最優先とし、組織として以下の対応を行います。

◆ 発生時の現場対応

1)従業員・作業員の安全確保

  • 現場事務所や施工現場において暴力行為や威圧的な言動が見られる場合には、速やかに作業を一時中断し、対象の従業員・作業員を安全な場所へ避難させるなど、身体的・精神的な安全確保を最優先します。
  • 重機や危険物等が存在する施工現場内への不法侵入や不当な作業妨害に対しては、直ちに退去を求め、応じない場合は速やかに警察へ通報します。

2)組織的な対応

  • 現場監督や従業員一人に負担を集中させず、上長や安全管理部門、本社対応窓口等の複数名が連携し、会社組織として責任をもって対処します。

3)状況の正確な把握

  • お客様や近隣住民のご主張、現場の状況を正確に把握するため、必要に応じて記録(録音・写真・防犯カメラ画像等)を行い、後の事実確認に備えます。個人情報保護法に配慮し適切に取り扱います。
◆ 発生後の対応(事実確認とお客さまへの対応)

1)迅速かつ客観的な事実確認

  • 担当部署・社内窓口が中心となり、関係者への聴取、現場記録の確認等を行い、客観的かつ迅速に事実関係を調査します。

2)毅然とした対応

  • カスタマーハラスメントに該当する行為に対しては、直ちに中止を求めます。
  • 特に悪質な行為(暴行、脅迫、不当な現場妨害、過度な要求の繰返し等)については、施工・サービスの提供拒否、現場および事務所からの退去要請、今後の取引・出入り禁止、警告文の発出等の措置を講じます。
  • 必要に応じて、警察への届出や弁護士との連携による民事・刑事上の法的措置を講じます。

7.ハラスメント未然防止のための取り組み

当社は、お客様や地域住民の皆様から寄せられる正当なご意見やご要望を、施工品質やサービス改善に欠かせない大切な機会と考えています。一方で、初期対応の不備や説明不足が不満を増幅させ、カスタマーハラスメントへ発展するおそれがあることも認識しています。これらを防止するため、以下の取り組みを徹底します。

  • 丁寧な説明と傾聴:近隣への事前説明やお客様への丁寧な報告・相談に努め、誠意をもって耳を傾けます。
  • 初期対応研修の実施:すべての従業員に対し、クレーム初期対応、言葉遣い、現場での安全確保や事実確認のポイント等の研修を定期的に実施します。
  • 事実に基づく誠実な対応:万一、当社施工に不備や問題がある場合は真摯に謝罪し、定められた規定や契約に基づき迅速に是正・補修等を行います。
  • プロセスの改善・ナレッジ共有:発生した事例やご意見を社内で共有・分析し、施工管理および顧客対応プロセスの再発防止・改善に活かします。
  • 他者への加害防止:当社で働くすべての者が、他事業主の労働者や取引先に対してカスタマーハラスメントを行わないよう啓発活動を徹底します。

8.お取引先様・協力会社との連携について

当社は、協力会社を含むすべてのお取引先様を事業における重要なパートナーと考えており、建設現場全体でハラスメントを防止するため、以下のとおり連携してまいります。

  • 相互尊重と健全な関係の構築:当社の役員・従業員が、お取引先様や協力会社の社員・技能者に対してハラスメントを行うことを厳禁とし、確認された場合は就業規則等に基づき厳正に対処します。
  • 協力会社・技能者の保護:建設現場で働く協力会社の作業員・技能者に対しても、当社の従業員と同様にカスタマーハラスメントから保護し、被害の相談があった場合には自社主導で適切な救済・対応を行います。
  • 誠実な連携・協力体制:お取引先様からハラスメントに関する相談や調査協力の依頼があった場合は、改正労働施策総合推進法に基づき真摯かつ迅速に対応します。
  • 不利益取扱いの禁止:ハラスメントに関する相談や協力依頼を行ったことを理由として、お取引先様・協力会社との契約見直し等の不利益な取扱いは一切行いません。